延岡の百物語

其の十四 「ある神社の話です・・・」


私は、「怖い話」と言うのはあまり聞いた事が無く、聞いても「ど~せ、ウソでしょ」のような感じで聞き過ごしていたのですが、この話だけはどうしても簡単に聞き逃せるようなものでは無かったので、投稿しました。

この投稿のページを開いた瞬間、背後で「フッ」と寒気がしたので、かなり迷ったのですが・・・。

この話は、延岡で小さな神社の住職をしているYさんから聞いた話ですが、なるべく一人で読まないで下さいね。

ある日Yさんが神社の中で晩御飯を食べようとしていた時、(その時他の僧は皆休暇で神社にはYさん一人しかいませんでした。)

境内のあたりで「カランッ、カランッ」と空き缶を蹴る音が小さくしました。Yさんは「子供の悪戯か?でもこんな時間になっているのに・・・。」と思ったそうです。

確かに夕陽は既に沈み、辺りは神社から漏れるほんのわずかな明かりだけでした。

Yさんは、「風でも吹いたんだろう、放っておけばいい。」とつぶやき、また御飯を食べ始めました。

しかし、その後また、「カランッ、カランッ」と音がして、「おかしいな・・・。偶然にしては上手く行き過ぎてるしなぁ・・・。」と思って、外へ出て確かめに行きました。

しかし外には、人っ子一人いなく、冬の冷たい風がひゅうひゅうと吹いているだけでした。

「あれっ?あの音は何だったんだ?」と思ったYさん。

また食堂に戻ったのですが、一分もすると再び「カラァン、カラァン、カラァン」と音がしました。

しかもその音は、最初の二倍ほどの大きさの耳にはっきりと聞こえる位の音でした。

そして、さすがに何か異変が起きていると感じたYさんは、境内まで歩いて行って、大声で「誰だぁっ、ガラガラ音を立ててるのは!出て来い!!」と叫びました。

そして、やはり誰も現れませんでした。

しかし、Yさんはその瞬間、ぞくっと体が震えるのを感じたそうです。

なぜなら、Yさんが叫んだ瞬間、今まで吹いていた風がぴたっと止み、鳥の音でさえ聞こえなくなったからです。

しかしその状態はほんの一秒程度で、すぐに元通りになりました。

が、妙に怖くなったYさんは、全速力で食堂に戻り、素早く御飯を食べて、神社中の明かりをつけ、ラジオとテレビをつけました。

Yさんは、今になると何故そんな事をしたのか分からない、と言っていました。

しかしYさんが「ほっ」とため息をついた次の瞬間!!停電になったのです。

今までに感じた事の無い恐怖に襲われたYさん。

そして、信じ難い事ですが、Yさんの顔面に氷の様に冷たく、巨大な手がYさんを床に押し倒し、物凄い力で押し付けました。

Yさんはその時の状態を、「眼や鼻が押しつぶされそうだった。」と語っています。

必死で抵抗してもがくYさん。そしておよそ二分程かかってやっと脱出し、すぐさま懐中電灯を持ち出し、スイッチを入れました。

しかし懐中電灯はすぐに消えてしまいました。

しかも、シュウウウウと炎が燃え尽きる様に。そしてYさんの背後からはこの世の物とは思えない怖ろしい声が・・・。「殺すぅぅぅ~っ・・・殺すぅぅ~っ」"殺す"と何回も連呼してきます。

しかし偶然近くにブレーカーがあったので、停電は回復し、その声も聞こえなくなったのです。

Yさんは後ろを振り返りました。

しかし何もいません。「霊の仕業か・・・?」Yさんはそう思わざるをえなかったのです。

なぜなら数日前、神社の近くの土地に詳しい方から、「この土地は昔戦争で防空壕があり、そこにいた少女とその弟が爆弾によって殺された所だ」とYさんは聞いていたのですが、別に気に留める事もありませんでした。

その少女の憎しみと悲しみが、霊となって現れたからなのでしょうか・・・。  

                                  あなたの後ろは・・・・・・大丈夫・・・?


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[記事公開日]2010/12/22
[最終更新日]2014/05/10


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